いたち川 富山版

宮本輝さんの小説「螢川」を読む。富山市に住む主人公の少年竜夫とその両親、事故で亡くなる友人や恋心を抱く少女英子などとの人間関係を描いたし小説。この中で題名の「螢川」なり川が本当に存在するのか調べてみた。実際に存在し、季節には螢が観察できるとのこと、一度行ってみたい。立山を源流とする常願寺川からの取水口を源流とし市内中心部を流れて神通川に注ぐ川が「いたち川」である。現在では市の中心部である富山城の東側の八人町に竜夫の一家は住み、いたち川にかかる「雪見橋」をよく利用していたようだ。「4月に大雪の降る年には、螢が大発生する」との近所の老人銀蔵の話をもとに、6月初め田植えの季節に銀蔵、母千代そして英子の4人でいたち川の上流を目指す。そしてそこには信じられない螢の大演舞(命)を見た。

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