鑓の権三

最近 映画監督の篠田正浩が2010年に泉鏡花文学賞を受賞した「河原者ノススメ 死穢と修羅の記憶」を読んだ。 その中で1986年に松竹で映画化した「鑓の権三」の「鑓」を検索すると、 他に「鎗」「槍」が出てきた。その漢字の違いは何か? まづ辺の違い…

熊の敷石

2020年に芥川賞を受賞した、堀江敏幸さんの「熊の敷石」を読む。 読む前には訳のわからない題名だった。 日本人の主人公(堀江さんの自伝?)がノルマンディー地方の小村に住む友人ヤンを訪ねる。その中でフランス語辞書編纂家のエミール・リトルの話。 …

初めて知った熟語 その4

2023・7・1朝日新聞赤beより 年百年中(ねんびゃくねんじゅう)・・一年中いつも 百世不魔(じゃくせいふま)・・いつまでも消えることなく存在し続ける 八百八町(はっぴゃくやちょう)・・江戸に町が多いこと。大阪では八百八橋で水路が多いこと。 …

初めて知った熟語 その3

2023年5月6日 朝日新聞赤be「漢字抜け熟語」より *草草不一(そうそうふいち);手紙の末尾に添えて、走り書きで十分な思いを尽くしていないとの意味。 *夏炉冬扇(かろとうせん);時期に合わない無用の物 *三木一草(さんぼくいっそう);南朝の…

初めて知った熟語 その2

2023年3月4日 朝日新聞赤be 漢字抜け熟語より 半醒半睡・・・半ば目覚め、半ば眠った状態。意識が朦朧としている状態。 寸善尺魔・・・寸善は、一寸の善で、尺魔は、一尺の悪いこと。尺は寸の10倍。 世の中良いことは少なく、悪いことの方が多いたと…

福祉大相撲

2023年2月4日に第55回「NHK福祉大相撲」なるイベントが開催されるそうだ。 この中のメンバーに「STU48」と言う、アイドルグループらしき名前が。 調べて見ました。 STUとは、(せとうち)の頭文字でした。 瀬戸内7県のメンバーで構成される、…

大相撲より(幕下付出)

現在大相撲の初場所が開催されているが、新弟子紹介のコーナーでも「幕下付出し」と言う言葉の本当の意味を知らなかった。大学相撲出身の力士でも幕下付出しではなく、前相撲から出発力士も居て?? 幕下付出しとは; 学生・アマチュア時代に優秀な成績を残…

初めて知った熟語

2023年1月14日の朝日新聞 赤beのパズル「漢字抜け熟語」より、完成後に初めて知った熟語の意味。 赤兎馬(せきとば)・・三國志に登場する馬。赤い毛色で、兎のように素早い馬。 御星目・・棋力の差のある二人が対戦する時、ハンデとして下位の者が石…

オリンピックの汚れた貴族

前々からオリンピックの商業主義が問題となっていたが、たまたま「オリンピックの汚れた貴族」(アンドリュー・ジェンキンス著、野川春夫訳)を図書館で見つけ借りる。 昨年の東京オリンピック時のIOC会長のトーマス・バッハも胡散臭い人物であったが、こ…

独擅場(どくせんじょう)

小説 邯鄲の島(貫井徳郎)の下巻を読書中。 P368の一行目に「独擅場」と言う言葉が使用されている。るびに「どくせんじょう」とふられている。まだ「擅」の字に気づいていない(「壇」だと思い込んでいる)私は、鬼の首を取ったように喜ぶ。大出版社の新潮…

出面取り

桜木紫乃さんの「氷平線」(文春文庫)を読む。 P214に「七十歳を過ぎて出面取りもままららなくなった老人・・」との文章がある。 「出面取り」;北海道で使われる独特の言葉のようだ。「日雇い労働」のことを表現するらしい。英語に同じ意味で「DayMen」と…

いたち川 富山版

宮本輝さんの小説「螢川」を読む。富山市に住む主人公の少年竜夫とその両親、事故で亡くなる友人や恋心を抱く少女英子などとの人間関係を描いたし小説。この中で題名の「螢川」なり川が本当に存在するのか調べてみた。実際に存在し、季節には螢が観察できる…

いたち川 横浜版

前号で宮本輝さんの小説「螢川」に登場する富山市の「いたち川」を書いたが、その調査過程で同じ名前の「いたち川」でしかもその上流にやはり螢が生息する地域が、私の住む横浜市の中にも存在していることを知った。栄区と磯子区の境の山間にある瀬上市民の…

酒と作家たち 立野信之

立野信之(1903−1991) 直木賞(叛乱・・未読)を受賞した作家。 酒をこよなく愛した作家のようで、新宿の樽平の馴染み。 この店では、もっぱら山形の日本酒「住吉」と「樽平」を菰被りの樽から供していた。 作家は、辛口の「住吉」を好んだ。 菰被…

酒と作家たち 船山馨

船山馨(1914−1981) 作品 「石狩平野」「お登勢」義父に連れられ、中学から芸妓の居る酒席へ。 義父の好みは「沢の鶴」 一人酒の楽しみ 好みの酒を、自分の飲み加減にあたため、気に入った焼きの盃で飲む

酒と作家たち 小堀杏奴

小堀杏奴(1909−1998) 森鴎外の次女(長男 森於菟 、長女 森茉莉 、弟 森類) 父も兄も夫(小堀 四郎 画家)もあまり酒をたしなまない環境で育つ。 酒に関して 悪い酒を義理の兄(山田珠樹 仏文学者)より いい酒を日夏 耿之介(英文学者)と辰野隆…

酒と作家たち 里見紝

里見 紝(1888−1983) 作家 有島武の四男 読んだ本:「多情仏心」 小津安二郎と懇意で、里見の原作「彼岸花」と「秋日和」が映画化されている。 酒は、「飲むか飲まれるか」 人間圧倒的に「飲まれる」人間が多いと

酒と作家たち 田辺茂一

田辺 茂一(1905−1981) 新宿 紀伊國屋書店の創業者にして酒飲みで女好き 父の酒好き、祖父の女好きの両方をもらったか? 「夜の市長」 酒癖:声大きく、騒がしい 口三味線多々 スピーチをやたらやじる 「いまきたよ、安吾太宰と花見酒」

酒と作家たち 吉田健一

吉田 健一(1912−1977) 父があの吉田茂 よほど酒好きのようで、酒関係の著作に 「随筆 酒に呑まれた顔」、「酒宴」、「酒肴 酒」など酒の起源は、暇潰し 著作にも「ひまつぶし」

菜の花の沖から知る雑学2

「菜の花の沖(2)」(文春文庫)より知る雑学。 ■金毘羅さん サンスクリット語で「クンビーラ」は、鰐の意味。 船乗り(漁師・海賊)は、山を見て自分の位置の目印とした。 瀬戸内 塩飽諸島の漁師 塩飽衆の船は讃岐の金毘羅さんの祭られている山を目印とし…

「菜の花の沖」より知る雑学

この年になって初めて、司馬遼太郎の「菜の花の沖」を読み始めた。文庫本で全6冊だがまだ1巻目。内容は淡路島の漁村に生まれた青年(高田屋嘉兵衛)が海の商人として立身出世する話であるが、1巻の中に初めて知った面白い雑学を知ったので記す。 ■日和見…

クリンスイ 水漏れ修理

我が家のマンションも新築購入後13年、来年は大規模修繕の年となりました。当初からの備付設備もそろそろ寿命の時期のようであちこち不具合が発生。今回は、その中でビルトイン浄水器「クリンスイ」の水漏れ修理の話。 備付の浄水器は三菱レイヨンの「クリ…

映画 チョコレートドーナツ

アイシネマ今治で見る。今日は一人だけでなく、ご婦人3名。平日の当劇場としては画期的。 映画の内容は、麻薬中毒の母親に育てられているダウン症の少年(14歳)とオカマのミュージシャンと弁護士の話。世界的には、性差別に関して一番先進的と言われるU…

映画 フルートベール駅で

今日、アイシネマ今治にて「フルートベール駅で」を見る。月曜とは言え、本日も一人貸切鑑賞。経営大丈夫だろうかと毎回思う。頑張ってください。映画は映画館の大画面で見ると素晴らしいことを啓蒙することを如何に? さて、映画の内容と講評。2009年に…

映画  東京難民

今日、久しぶりにアイシネマ今治にて「東京難民」を見る。本日も一人貸切。 昨年9月、インド映画「きっと、うまくいく」を観覧時、字幕が出ないというトラブルがあったが、またもや本日トラブル。映画上映スタートしたが、音声だけで映像が出ず。15分遅れ…

読書 「海賊と呼ばれた男」

今日現在、下巻の終盤を読書中であるが、たまたま本日の朝日新聞朝刊にこの本の内容に関連する記事を見つけた。 一つ目、 国岡商店(出光興産)は、自社の石油精製工場を持っていないため、十分は量を市場に供給できていなかった。 このため、国岡鐡造は自前…

映画 08 希望の国

映画鑑賞 06 東京家族

今日シネマサンシャイン今治にて待ち構えていた映画「東京家族」を見た。 平日ではあるが、一日の「映画の日」のため20人くらいの入場と今治では初体験の大入り。 この映画をなぜ待ち構えていたかと言うと、3.11の大地震の時点で私もちょっとこの映画…

映画鑑賞05 夢売るふたり

アイシネマ今治で昨日から上映の「夢売る二人」を鑑賞。 松たか子と阿部サダヲの演技力でこの映画がすばらしい出来。 特に、松たか子の演技力はますますうまくなっている。 私が見た、ここ数年の名作「ヴィヨンの妻」「告白」よりもさらに。 阿部サダヲを湯…

四国八十八か所 57番栄福寺とその周辺散策