初めて知った熟語

2023年1月14日の朝日新聞 赤beのパズル「漢字抜け熟語」より、完成後に初めて知った熟語の意味。

赤兎馬(せきとば)・・三國志に登場する馬。赤い毛色で、兎のように素早い馬。

御星目・・棋力の差のある二人が対戦する時、ハンデとして下位の者が石を置く。

赤太字・・赤太字のマーカー。

小半時・・=四半時。約30分。

金烏玉兎・・金烏;太陽にいる三本足の烏で太陽を意味する。

      玉兎;月にいる兎から月を意味する。

運否天賦・・運の良し悪しは天が決める。運を天に任せる。

深山薄雪草・・高山植物

三草四木・・江戸時代の商品作物

      三草・・麻、藍、紅花

      四木・・桑、漆、茶、楮(こうぞ)

 

オリンピックの汚れた貴族

前々からオリンピックの商業主義が問題となっていたが、たまたま「オリンピックの汚れた貴族」(アンドリュー・ジェンキンス著、野川春夫訳)を図書館で見つけ借りる。

昨年の東京オリンピック時のIOC会長のトーマス・バッハも胡散臭い人物であったが、この本に登場するサマランチ会長とその周辺に屯する人間たちの行動には驚いた。

私が初めて知った事実だけを、以下に列挙

サマランチは、スペインの内乱時代フランコファシスト政権次にフランコの下僕であった。またヒトラーとの盟友であり、一緒に写る写真も残ってる。(P21)

リレハンメル・オリンピックのマスコット騒動;IOCの委員の息子のデザイナーに依頼。その出来が悪く結局作り直し。東京オリンピック時にもデザイン問題あったよね。(p31)

③64年の東京オリンピックの招致活動時、東京に来たIOCメンバーに一人一人に専任の外語学大生がついた。プロの娼婦も宛がわれた。(p55)

④ブランデージ会長時、「オリンピックでデモが起これば即座に中止する」発言。メキシコオリンピック時、政府はデモ学生300人を射殺。事件は公にならなかった(p57)

堤義明;一千億ドルIOCに寄付。長野オリンピックの誘致のため。軽井沢に新幹線の駅も設け西武へ利益が。(p86)

電通;ISL社(ホルスト・ダスラー所有、オリンピックのマーケッティングを独占)の49%の株式保持。確かに東京オリンピックの各場面で登場していた。(p219)

バルセロナオリンピックから男女の性別判断のためPCR検査(ポリメラーゼ連鎖反応テスト)が採用された。今のコロナで知ったPCR検査(p299)

独擅場(どくせんじょう)

小説 邯鄲の島(貫井徳郎)の下巻を読書中。

P368の一行目に「独擅場」と言う言葉が使用されている。るびに「どくせんじょう」とふられている。まだ「擅」の字に気づいていない(「壇」だと思い込んでいる)私は、鬼の首を取ったように喜ぶ。大出版社の新潮社の編集者も気づかなかったのかと。

しかし私の知識の浅さでした。

現在では当たり前に使う「独壇場」(どくだんじょう)より、「独擅場」(どくせんじょう)の方が語源としては古くて正かった。昭和18年ころまではこちらの言葉しか使われていなかったようだ。「擅」と言う字は、「自分が思うままにふるまう」(広辞苑)との意味。いつの時代にか振る舞う→舞台の上→「壇」となり、「独壇場」が主流になってしまったようだ。今ではNHKでも「独壇場」を正当に使っている。

貫井さん、恐れ入りました。

 

出面取り

桜木紫乃さんの「氷平線」(文春文庫)を読む。

P214に「七十歳を過ぎて出面取りもままららなくなった老人・・」との文章がある。

「出面取り」;北海道で使われる独特の言葉のようだ。「日雇い労働」のことを表現するらしい。英語に同じ意味で「DayMen」との言葉があるそうだ。誰が最初に使ったか?

いたち川 富山版

宮本輝さんの小説「螢川」を読む。富山市に住む主人公の少年竜夫とその両親、事故で亡くなる友人や恋心を抱く少女英子などとの人間関係を描いたし小説。この中で題名の「螢川」なり川が本当に存在するのか調べてみた。実際に存在し、季節には螢が観察できるとのこと、一度行ってみたい。立山を源流とする常願寺川からの取水口を源流とし市内中心部を流れて神通川に注ぐ川が「いたち川」である。現在では市の中心部である富山城の東側の八人町に竜夫の一家は住み、いたち川にかかる「雪見橋」をよく利用していたようだ。「4月に大雪の降る年には、螢が大発生する」との近所の老人銀蔵の話をもとに、6月初め田植えの季節に銀蔵、母千代そして英子の4人でいたち川の上流を目指す。そしてそこには信じられない螢の大演舞(命)を見た。

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いたち川 横浜版

前号で宮本輝さんの小説「螢川」に登場する富山市の「いたち川」を書いたが、その調査過程で同じ名前の「いたち川」でしかもその上流にやはり螢が生息する地域が、私の住む横浜市の中にも存在していることを知った。栄区磯子区の境の山間にある瀬上市民の森の中にある瀬上湖が源流の「瀬上沢」から「いたち川」に合流、さらに柏尾川に合流する。瀬上沢の上流あたりで6月上旬に観察された記録が残る。

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酒と作家たち 立野信之

立野信之(1903−1991)
直木賞(叛乱・・未読)を受賞した作家。
酒をこよなく愛した作家のようで、新宿の樽平の馴染み。
この店では、もっぱら山形の日本酒「住吉」と「樽平」を菰被りの樽から供していた。
作家は、辛口の「住吉」を好んだ。
菰被りの樽から出した酒も上澄み・中頃・下部とで大いに味わいが異なる。
樽平以外では、東銀座の岡崎で「菊正」をいただいた。
新宿の樽平は、現在も営業しているようだ。
新宿2−23−5新東ビル2F
偶然ではあるが、今日横浜そごうの酒売り場で、件の「住吉」と「樽平」を見つける。
辛口(+3と表示)の樽平」を購入。まづは燗で飲んでみよう。